ハマダイコンは、おもに河川敷や海辺の砂浜や砂地に近いところに自生していることが多いです。熊本大学工学部裏の白川河川敷でも一斉に花を咲かせています。
食用として育てられているアオクビダイコン(青首大根)が野生化したものと言われてきましたが、DNAをくわしく調べてみると、まったく違う種類ということが分かってきているそうです。ただ、同じアブラナ科の植物です。
花は、春に一斉に開花します。4枚の花びらです。全体的には白い花びらですが、紫の縁取りがあったりします。群生している場所によって色合いが異なることが多いそうです。
おしべは黄色です。
花が終わると、めしべがふくらんで実を作ります。実は一見唐辛子のように見えます。秋になると褐色になり種がこぼれます。
茎や葉はダイコンによく似ていますが、よく見ると小さな棘がありますので、注意してください。
根は、ゴボウのように細長くニンジンよりも短いです。畑のように人が養分を管理するところでは、根は大きくなるのでしょうか?
東日本大震災の被災地復興に、塩分除去の効果があるハマダイコンの種が役に立ったとも言われています。宮城県の高校生が、津波にあった東北沿岸部でハマダイコンを育てる活動を行ったそうです。
絵本では、ムラサキハナダイコンという名前が使われていることもあります。
河川敷で大雨で洗われることにも耐え、春に薄紫の花びらを一斉に広げて実を結び、どんどん増えていく姿をみると、すごくたくましいなあと感じませんか?
※外来種…人の手などによって外部、特に海外から日本国内に持ち込まれたり、荷物に混じって偶然にはいりこんだりした種。
※帰化種…外来種のうち、野外に定着したものをいう。
ハマダイコン
(アブラナ科)
ハマダイコンの花
ハマダイコンの実 |
堤防の斜面に群生するハマダイコン |